白砂糖をやめても、甘いものは欲しくなる?

窓辺のテーブルに、豆皿にのせた干し芋2切れと、湯気の立つ湯のみ 白砂糖をやめる

「白砂糖をやめよう」と決めたのに、食後などお腹が空いてるわけじゃないのにやっぱり甘いものが欲しくなる。そんな自分に「結局、意志が弱いんだ」とがっかりしたことはありませんか。私も同じでした。でも白砂糖をやめて暮らすようになって分かったのは、あの「食べたい」は性格の問題ではなく、血糖値の急上昇と急降下が引き起こすからだの反応だということです。実際に何年も白砂糖を置き換えて暮らしてみて感じた、欲求の変化と付き合い方をこの記事にまとめました。読み終える頃には、「欲しくなる自分」を責めなくてよくなるはずです。結論から言うと、欲求はゼロにしなくていい。減らし方と、応え方を変えるだけで十分です。

「意志が弱い」わけじゃなかった

甘いものをやめようとするたび挫折すると、つい自分を責めたくなります。「また食べてしまった」「また続かなかった」と。でも「食べたい」という衝動そのものが、白砂糖の性質からくる自然な反応だとしたら、責める相手を間違えていたことになります。

白砂糖はショ糖の純度が高く、食べるとすぐに血糖値を押し上げます。上がった血糖値は、今度は急に下がります。この急降下のタイミングで、脳は「もっと糖を」と信号を出します。これが、甘いものを食べたばかりなのにまた欲しくなる、あのループの正体です。意志の強さで止められるものではなく、からだの仕組みとして組み込まれた反応。そう理解できたことが、私にとっては一番の変化でした。

甘いものが欲しくなる3つの理由

理由を分けて見ると、対策も立てやすくなります。

① 血糖値の急上昇・急降下のループ

食べてすぐ上がり、すぐ下がる。この振れ幅が大きいほど、次の「食べたい」が早くやってきます。空腹ではないのに口寂しい、あの感覚の正体です。

② 満足感が長く続かない

精製された白砂糖は、甘さは強くても満腹感や満足感につながる成分がほとんど残っていません。だから「足りない」と感じて、量で埋め合わせようとしてしまいます。1つで満足できないお菓子ほど、この傾向が強いように感じます。

③ 「疲れた=甘いものご褒美」という習慣

これは体の反応というより、頭の中の結びつきです。疲れたときに甘いものでしのいだ経験を繰り返すうちに、疲労と甘味がセットで記憶されてしまいます。カフェで甘いものを頼むのが「がんばった自分への当然のごほうび」になっていないか、一度振り返ってみると発見があります。

欲求との付き合い方。私がしていること

欲求そのものをなくそうとするのではなく、欲求が起きにくい状態と、起きたときの選び先を用意しておく、という考え方に変えました。以前の「禁止する」やり方と、今の「置き換える」やり方を並べると、こんな違いがあります。

禁止するやり方 置き換えるやり方
目標 甘いものを食べない 質の良い甘さで満たす
我慢が続くと 反動で食べ過ぎる 少量で満足しやすい
続けやすさ ストイックなほど苦しい 日常に組み込める

料理の満足感を底上げする

私は普段の料理に、にんにく麹・しょうが麹をよく使います。ヨーグルトメーカーで仕込む自家製の麹調味料で、コクとうま味がしっかり出るので、味つけに砂糖を足す必要がありません。うま味が足りていると、食後に「何か甘いものを」という気持ちがそもそも起きにくくなる、というのが正直な実感です。市販のめんつゆやドレッシングも、今は買わなくなりました。がんばってやめたというより、自然といらなくなった、という感覚です。

甘味料を使い分ける

お菓子作りにはてんさい糖を、飲み物や煮物などの料理にはアガベシロップを使い分けています。てんさい糖は分量をそのまま置き換えられて失敗が少なく、アガベシロップは液体で溶けやすいので、温かい飲み物にもさっと馴染みます。ただしアガベシロップも、体に入れば糖であることに変わりはありません。「置き換えたから量は気にしなくていい」わけではない、というのは自分にも言い聞かせています。

▶ あわせて読みたい:白砂糖をやめてから、私が食べているおやつ
置き換えた甘味料を、実際どんなおやつに使っているかをまとめています。

少量で満足する甘さを選ぶ

量を減らすだけだと物足りなさが残りますが、質の良い甘さは、少ない量でも満足が続きます。私が作っているローチョコレートは、原材料がカカオバター・カカオパウダー・アガベシロップかメープルシロップ・ごく少量の塩、この4つだけ。48℃以下の低温で仕上げるので、口当たりがやわらかく、カカオ本来の香りがしっかり立ちます。塩を少し加えているのは、甘さの輪郭をはっきりさせるためです。1枚を少しずつ味わうだけで、次を欲しがる気持ちが落ち着くのを感じます。

「欲求ゼロ」を目指さなくていい理由

ここまで対策を書いてきましたが、正直に言うと、私は今でも甘いものが好きです。欲求が完全になくなったわけではありません。変わったのは、欲求への向き合い方のほうです。よくある3つの思い込みに、私なりに答えてみます。

「疲れた時こそ甘いものが必要では?」

疲れているときほど、③で書いた「疲労=甘味」の結びつきが強く働きます。本当に必要なのは糖ではなく休息であることも多く、私は疲れた日ほど、麹で満足感のある食事をとることを優先しています。

「完全に断つと、余計欲しくなるのでは?」

その通りだと思います。だからこそ私は「断つ」のではなく「質を変える」ほうを選びました。禁止するものを増やすと、頭の中はかえってそのことでいっぱいになります。

「結局、意志が強い人にしかできないのでは?」

意志の強さは関係ありません。普段の料理の満足感を上げておき、甘いものが欲しくなったときの選び先をあらかじめ決めておく。これは仕組みの話であって、性格の話ではないと感じています。

以前の私は「甘いものを我慢できるかどうか」を基準にしていました。今は「何を、どれくらいの質で満たすか」を基準にしています。この発想に変えてから、甘いものに振り回される感覚がずいぶん減りました。

口が寂しいときのつなぎ方

対策を用意していても、ふと口寂しくなる瞬間はあります。そんなときは、まずお水を一杯。手を動かして何かを飲むだけで、案外気持ちが落ち着きます。それでも欲しいときは、我慢せずに質の良い甘さを少量とる。ここで「ダメだ」と自分を止めるより、あらかじめ決めておいた選び先に手を伸ばすほうが、結果的に量も少なく済むというのが私の実感です。

まとめ

甘いものへの欲求が消えないのは、意志が弱いからではなく、血糖値の急上昇と急降下が引き起こす自然な反応です。麹でうま味を底上げする、甘味料を使い分ける、質の良い甘さを少量選ぶ。この3つを重ねることで、欲求とのつきあい方は変えられます。欲求をゼロにしようとしなくて大丈夫です。

▶ あわせて読みたい:白砂糖を使わないチョコ、ローチョコレートとは
「少量で満足する甘さ」として記事内で紹介したローチョコレートの詳しい中身はこちらに書いています。

もし「少量で満足する甘さ」を試してみたくなったら、私が作っているローチョコレートをWatashi no jikan の公式サイトからのぞいてみてください。

※この記事は私自身の体験をもとにしたものです。

体質や体調には個人差がありますので、気になる症状がある場合は

医師や専門家にご相談ください。

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