干し芋の作り方。しっとり仕上げるさつまいもの選び方

竹ざるに並べた自家製の干し芋と、皮つきのさつまいも 砂糖なしのおやつ

干し芋を作ってみたけれど、思っていたより固くなってしまった。

私も、これをやりました。噛みごたえがありすぎて、というより食べる前からもう固いのがわかるくらいカチカチになりました。買ったときのあの、しっとりした感じにならないのです。

原因は、作り方ではありませんでした。さつまいもの種類です。

干し芋は、材料がさつまいもだけ。砂糖もはちみつも入りません。だからこそ、選んだ品種がそのまま仕上がりになります。

この記事では、しっとり系に仕上げるための品種の選び方と、蒸し時間・厚み・乾燥の温度をお伝えします。私が固くしてしまったときの話と、そうなったときの立て直し方も書きました。

読み終わるころには、買わなくても、好きな食感の干し芋が作れるようになっているはずです。

なると金時で作ったら、固くなりました

最初に失敗した話からお伝えします。

家にあったなると金時で作ったときのことです。手順はいつもどおり。蒸して、切って、乾燥させました。

できあがったのは、しっかり固い干し芋でした。

味は悪くありません。でも私が食べたかったのは、やわらかくて、しっとりした干し芋でした。

なると金時が固くなる理由

さつまいもは、食感で3つに分けられると言われています。

タイプ 品種の例 焼き芋にすると
ほくほく系 なると金時、紅あずま 栗のように粉っぽい
しっとり系 シルクスイート なめらかで上品
ねっとり系 紅はるか、安納芋 蜜のように濃厚

なると金時は、ほくほく系です。徳島の特産で、栗のようなほくほく感が持ち味の品種。焼き芋にするととてもおいしいのですが、その持ち味が、干し芋では裏目に出ます。

ほくほく系はもともと水分が少なく、でんぷん質がしっかりしています。 焼き芋なら、その粉っぽさが「ほくほく」になります。でも干し芋は、そこからさらに水分を抜く作り方です。

もともと水分が少ないものから、さらに水分を抜く。 これが、固くなった理由でした。

しっとり系にしたいなら、この2つ

私が今使っているのは、この2種類です。

品種 タイプ 特徴
紅はるか ねっとり系 「蜜芋」とも呼ばれる。甘みが強く、いちばん作りやすい
シルクスイート しっとり系 絹のようになめらか。上品な甘さ

どちらも、もともと水分を多く含む品種です。乾燥させたあとにもやわらかさが残るので、しっとり系に仕上がります。

甘さで選ぶなら紅はるかです。蒸したときの糖度は、シルクスイートより高いと言われています。干し芋にいちばん向いているのは紅はるか、というのが私の実感です。

食感のなめらかさを取るならシルクスイート。名前のとおり、口あたりが軽やかです。

この2つなら、特別なことをしなくてもしっとり仕上がります。 品種を変えるだけで、作り方は同じです。

売り場での見分け方

品種名は、たいていシールや値札に書いてあります。「紅はるか」「シルクスイート」と書かれたものを選んでください。

作り方

材料はさつまいもだけです。ほかには何もいりません。

1. 20分蒸す

さつまいもを丸ごと、20分ほど蒸します。

竹串を刺してみて、中までやわらかくなっていれば大丈夫です。太いものは、もう少し時間がかかることもあります。

ここで生っぽさが残っていると、乾燥させても固いままになります。しっかり火を通してください。

2. 熱いうちに皮をむく

ここが、いちばん大事なところかもしれません。

必ず熱いうちにむいてください。冷めると、皮がむきにくくなります。

蒸したては、指でつまむとするっと皮がはがれます。でも冷めると身にくっついてしまって、剥くのに時間がかかり面倒くさいなという気分になってしまいます。

蒸したては熱いので、私はゴム手袋を使ってむいています。

3. 1cm未満の薄さにスライスする

1cmより薄く切ります。

厚いと、中まで乾燥するのに時間がかかります。そのあいだに表面だけが乾いてしまって、外は固く、中はべたつくという状態になりがちです。

薄すぎると乾きすぎてしまうので、5mm〜1cmくらいを目安にしています。

スティック状も試しましたが、薄くスライスが私は好きでした。

4. フードドライヤーで60℃・5時間

私はフードドライヤーを使っています。60℃で5時間が目安です。

ただし、この時間はあくまで目安です。さつまいもの水分量や、切った厚みによって変わります。

途中で様子を見て、時間を調整してください。 表面が乾いて、押すと少し弾力が残るくらいがちょうどいいです。

5. 好みの食感で止める

乾かしすぎないこと。 これがしっとり系に仕上げるコツです。

もう少しやわらかいほうが好きなら、早めに止めます。しっかり噛みごたえが欲しいなら、もう少し長く。

自分の好みで止められるのが、手作りのいちばんいいところだと思っています。

固くなってしまったときの、立て直し方

もし固くなってしまっても、捨てないでください。

私はなると金時で失敗したとき、こうしました。

さつまいもサラダに作り直す

固くなった干し芋を、もう一度ゆでて、つぶします。

そこにマヨネーズなどを合わせれば、さつまいもサラダになります。少しゴツゴツ感は残るけど乾燥させたぶん甘みが濃くなっているので、むしろおいしくできました。

おみそ汁に入れることもあります。

失敗したのではなく、別のものになっただけ。 そう思えると、次も気楽に作れます。

まとめ

  • 干し芋の仕上がりは、さつまいもの品種でほとんど決まる
  • しっとり系にしたいなら、紅はるか・シルクスイート
  • ほくほく系(なると金時など)はもともと水分が少ないので、干すと固くなる
  • 蒸すのは20分。中までやわらかくなるまで
  • 皮は熱いうちにむく。冷めるとむきにくい
  • 1cm未満にスライスして、フードドライヤーで60℃・5時間
  • 時間は目安。様子を見ながら調整する
  • 固くなったら、サラダや味噌汁など再利用

砂糖もはちみつも入れないのに、しっかり甘い。 さつまいもだけでここまでなるのかと、作るたびに思います。

私は白砂糖を使わない暮らしを続けていますが、干し芋は買うこともあるし、作ることもあります。全部を手作りにしようとすると続かないので、作れるときに作るくらいがちょうどいいです。

甘いものが欲しくなったとき、これが家にあるだけで、ずいぶん気楽になります。

時間がないときに通勤途中の車内で食べることも。

 

※この記事は私自身の体験をもとにしたものです。体質や体調には個人差がありますので、気になる症状がある場合は医師や専門家にご相談ください。

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