失恋で、あまり食べられなかった時期。
それが、ヨガや新しい人との出会いで気分が少しずつ変わっていって、また前のように食べられるようになっていきました。
ところが今度は、満腹中枢がおかしくなってしまったのか、いくら食べても満腹感を感じない。なんでもかんでも口に入れている時期がありました。今思えば、あれもきっと、何かのストレスだったのかもしれません。
そうして、あっという間に、ふっくらしたお顔と、ふっくらした体に。
わたしはたぶん、「なんでも言いやすい」と思ってもらえるタイプ。だからみんな、わりとストレートに言ってくれるんです。「太った?」って、笑い話みたいに、何度も。
正直、ショックでした。というより、「みんなに言われるほど、明らかに太ってしまったんだ…」と気づかされて。ときには「もう、ほっといてよ」と開き直ったりもして(笑)。
そんなとき、知り合いが教えてくれたのが「チネイザン」でした。お腹を揉む、内蔵デトックスマッサージ。
「ほんとにお腹すっきりするのかな?」という疑いと、「痩せたらいいな」という小さな希望と。軽い気持ちで、大阪まで車を走らせました。一回の施術で痩せるなんて、あるわけないのにね(笑)。
施術が始まると、お腹を揉まれて「痛いな」と感じる場所もありました。なのに、気づいたら眠っていたんです。あとで知ったのですが、自律神経が刺激されて眠くなるのだそう。
そして、いちばん印象に残っているのが、施術のあとのお話。
セラピストさんが教えてくれたのは、「お腹と感情は、深くつながっている」ということ。お腹は脳ともつながっていて、ほぐすことでリラックス効果もあるのだと。
お腹の役割を今まで深く考えたことがなかった。心や脳とつながっていて、わたしの感情まで映し出している、ということを知りました。
その話が、なんだか胸にストンと落ちて。
「お腹は、正直なんだ」。
セラピストさんは、こんなことも話してくれました。お腹を揉んでいると、患者さんが自然と、いろんな悩みを打ち明けてくれる。そして、自分でも気づいていなかった本当の感情に気づいて、体だけじゃなく心まで、どこかスッキリして帰っていくのだと。
その話を聞いて、胸がふるえました。
お腹を通して、誰かの心に寄り添える。それって、ヨガで感じたことと、どこか似ているなと思ったんです。
調べてみると、わたしが住むエリアには、チネイザンのセラピストはまだほとんどいませんでした。
「わたしも、やってみようかな」。
ヨガと同じように、今度はチネイザンを通して、誰かの拠り所になれたら。そんな思いで、わたしはセラピストになる道を選びました。
そしてこの「お腹と心」との出会いは、やがてわたしの「食べること」への向き合い方まで、大きく変えていくことになります。
(つづく)


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